Sさん(東京大学 薬学部 特任助教)

はじめまして。Sと申します。
私は、2007年に東京大学教養学部理科二類に入学しました。2009年より薬学部に進学し、大学院薬学系研究科に進み、2017年3月に博士号と薬剤師免許を取得しました。その後は、日本学術振興会特別研究員として研究を進めました。そして、2018年12月より古巣の研究室にて特任助教として働いています。現在は、ネズミの行動中、睡眠中、麻酔下の神経活動を記録し、知覚や記憶に関する解析を進めています。
私は、学生時代に仲尾先生より数学を教わりました。大学入学後も折に触れて仲尾先生にはご挨拶に伺っておりました。ここ数年で仲尾先生と連絡を取り合ったり、挨拶に伺う機会が増え、矢野先生との出会いにも恵まれ、この度はこのような文章を寄稿する貴重な機会をいただきました。

私が勉強に関して常に大事にしている(してきた)のは3つです。それは「楽しむこと」「どんどん進めること」「先生を超えること」です。以下で補足します。
「楽しむこと」というのは、ゲームのような感覚です。好きなことや面白いことをやっていたら、その分野に熱中するし、何でも覚えられるというのは、皆様も経験があるのではないでしょうか?勉強というのは、楽しめるようになるまで時間がかかります。ある程度知識を詰め込む時期が絶対に必要だからです。その間は辛いことも多いと思います。ですが、その山を乗り越え、ひとたび知識の「点」がつながって「線」になり、それが「面」を形成していくと、とても楽しくなります。科目内の単元を超え、科目間をまたいだ勉強ができてくるととっても楽しいものです。
「どんどん進めること」というのは、国や教育機関の決めたカリキュラムの枠に縛られないということです。面白くなってきたら、徹底的に勝手にどんどんどんどん進める。受験ではもちろん試験範囲や受験校といった、制約や目標はありますが、本来は好き勝手に自分が面白いと思える勉強を進めていいはずです。
「先生を超えること」はそのまんまです笑。実際には、先生を超えようと頑張ること、という表現の方が正しいかもしれません。ですが、「先生と生徒」という関係があった時に、常に頭の良さが「先生>生徒」だったら、未来は(=時間方向に極限を取ると)暗くなってしまうように思います。先生よりも後の時代を生きる生徒の皆さんは、習ってきた先生に追いつき、そしていつかは上回ることができるように頑張る、という姿勢がいいかなと思います。

仲尾先生と矢野先生が主宰されている本会は上記の3点を十分に満足する非常に質の高い学習環境かと思います。今、私が中高生だったならば、入会したいと強く思います。
仲尾先生、矢野先生、同年代の優秀な同志に揉まれ、楽しんで勉強をどんどん進め、両先生を超えてやろうという皆様は是非入会を検討してみてください。

Yさん 京都大学医学部医学科卒、米国留学を経て現在西日本の某救命救急センター勤務、医師 

 県トップ校でもない地方公立高校に在籍しながら医学部を志望していた高校時代、地元の医科大学に入れれば万々歳だと思っていた私に、京都大学医学部を目指せと高い目標を与えてくれたのがお二人の先生方でした。当時全く考えてすらいなかった高い目標でしたが、優秀な同期に囲まれつつ先生方のご指導の下で方法論を学んだ結果、紆余曲折はあったものの本当に合格することができ、そして現在の自分があります。
 当会では入学試験はもとより大学入学後、そしてその先でも必要となる論理的思考能力を徹底的に磨き上げることになります。恥ずかしながら高校生当時の私が両先生方の要求される考え方をほんのわずかも理解できていたかは怪しいところがありますが、それでも医師になりさらに後進を育てていく年代となって改めてあの時両先生方が教えてくれたことの意味に今更ながら気づくことも多々あり、先生方の教えの普遍性に改めて恐れ入る次第です。時には厳しい指導もあることと思いますが、若い時代に優れた指導者に導かれながらギリギリまで物事を考えぬく経験を積み重ねることは、大学受験のみならずその後の人生でも大きな財産となります。そうした意味で当会は理想的な「考える」訓練の場であり、私が当会を今後日本や世界を背負って立とうという意欲のある方々にこそお薦めする所以です。
 また当会では各界で活躍される卒業生の方々と定期的に交流することで自分の将来を考える機会を得たり、貴重な人脈を作ることもできるでしょう。当会は東大専門プロジェクトであり伝統的に東京大学出身の卒業生を多く有するのが特徴ですが、その中の一少数派として京都大学および医学部進学に興味を持たれる方々がいらっしゃれば私も卒業生として是非お力になりたいと思いますので両先生を通じて声をおかけ頂ければ幸いです。世に塾は数あれど、大学合格後、その先も見据えた能力を伸ばすよう導いてくれる場所は本当に数少ないのではないでしょうか。志高く、本当に意欲ある若い学生の方々に一卒業生として当会を強く推薦いたします。」

Dさん  東京大学大学院理学系研究科化学専攻修士課程修了
メーカーにて材料開発に従事

脳出血にて入院 1年半加療、復職後は知財法務業務に従事
横浜国立大学大学院工学研究院博士課程修了
                  

私は20年前、高校2年のときに先生方と出会いました。
私が通っていた高校は、いわゆる進学校と呼べるギリギリの学校で、授業には満足できず、かといって現在と比べて情報源が少ないため解決に至らず、もやもやとしておりました。
しかし、偶然夏期講習で先生方の講義(現在のプログラムの前身です)に参加して、もっと早くから教えを受けたかったと残念に思うほどでした。
具体的にどのような方法で講義が行われているかは実際に受講してみないとわからないかもしれません。ですのでこのプログラムが、単に大学受験合格だけを目的としたものではないことをご説明します。
まずこの会で目指していることとして、大学入試は単なる通過点に過ぎず、その先でも必要となる論理的な思考力と自ら学習する力を身に付けることがあります。
例に挙げると、国語や英語は、名文を味わい人生を豊かにする効能もありますが、問題を正確に把握するという理系にとっても重要な能力のトレーニングでもあります。また、大学、実社会では化学や生物でも必要とあれば高校以上の数学を利用します。受験合格だけを目的としているのであれば、最低限のパターンを暗記して済ませるのが効率的ですが、真の理解は得られません。これらは月並みな例かもしれませんが、形となって実現しているところは稀です。

ところで20年前、私はとあるサークルに所属しておりましたが、
そこでは本来の活動の他に、輪講といった自主勉強会が開催されていました。
同輩の知識を得たり議論をするなど有益な活動でしたが、そのようなヨコのつながりは
いつでも手に入るわけではありません。私が居た頃は偶然意気投合できる方々とご一緒することができましたが、他の年は期末試験の対策をする程度の活動になってしまうこともあるようです。また、大学の勉強会というと、政治、宗教団体系のものもあり、試しに入ることに抵抗感がある方も多いと思います。
現在大学に通っておられ、会の学習サークルに
所属しておられる方はそういった環境をスタート時点から手に入れているわけで、当時そこまでプログラムが整っていなかった私からすると、羨ましく思います。

また、私はこの会のおかげで救われたといっても過言ではありません。
略歴に記しましたが、私は病気で体が不自由となってしまいました。
研究活動から知財法務活動に転身された例は多いですが、私のように復職後いきなり職務が変わっても対応できたのは、パターンの暗記ではなく、論理的思考に基づいた理解を心がけていたためと考えています。さらに、会の方には医療や福祉制度に関して
お世話になりました。逆に私が化学関連でのアドバイスをすることもあり、
代えがたい人脈となっています。

以上のように、この会は一生役立つものですので、是非参加されることをおすすめ
いたします。

T君  東京大学 文科二類 
みなさん、こんにちは。東京大学の1年生のものです。現在は前期教養課程の文科2類に所属しております。私は今年度、大学に入学したのですが、大学1年目の感想としては大学はとても自由な場だということです。何をしてても怒られることもアドバイスをしてもらうこともありません。基本的に自分がやりたいことをできる場です。遊んでいても、学問をしていても放っておかれます。入学前に明確なビジョンを描かずに大学に入ってしまった私はその環境に戸惑ってしまいました。この会の良いところはさまざまな職種の方々と話す機会が与えられていることにあると思います。「やりたいこと」は自分の「知っていること」の中からしか選ぶことはできません。まずは自分の知る世界を広げ、その中から何かを選び取っていくということが大事なんだと感じます。自分の知る世界を広げるのは早いうちが望ましいと思います。とはいっても遅すぎるということはありません。知る世界を広げるためにも、この会に入ってみることをお勧めします。

Nさん  東京地方裁判所 裁判官 任官後、主に民事事件を担当。
 • 矢野先生から教えを受けたのは高校3年の夏休みでした。当時、模試の成績が伸び悩み、勉強方法に思い悩んでいました。予備校の先生の講義を取ったところ、赤本を持ってくるよう言われ、何年でも良いからとりあえず一橋の過去問を解きましょうと言われて講座がはじまりました。先生からは一橋の英語は120分も要らない、30分もあれば終わりますと言われたり、予備校の講義形式の授業を予想していたところ、最初から時間割を無視したマンツーマンの指導だったため、面食らった記憶しかありません。
 • 果たして先生に付いて行って良いのか、悩みましたが、過去問は解けるようになるし、模試の結果も良くなったこともあり、教えを受け続けました。もっともこの頃、先生の関心は大学に入学後、司法試験をいつまでに合格するかに移っていたようです。
 • 私の親兄弟は法律と無縁で、今思えば周りに適切な相談相手もいませんでした。とりあえず司法試験予備校に通いましたが大学3年の夏頃には限界を感じており、諦めて就職活動でもしようかと思い、しばらく連絡を取っていなかった先生に報告でもと思い、連絡したところ、すぐにその年に司法試験に最終合格した谷澤先生につないでくださりました。そこで正しい法律の勉強の仕方を教わり、何人かの先輩につないでいただき、大学6年にしてなんとか司法試験に滑り込むことができました。
 • 先生に会うのは、今でも緊張しますが、それでも道に迷い、スランプに陥ったとき、教えを請うております。先生自らメンターになっていただくこともありますし、谷澤先生のように適切なメンターにつないでいただくこともあります。
 • 最後は自分の力で這い上がる必要はありますが、先生には、自分で努力しているつもりでも結果が出ないときに努力すべき正しい方向を示していただき、道に迷いこんだときに適切なロールモデルを示していただいたように思います。
 • 向き不向きはあるかもしれません。先生の志は高く、ついていけないと思うことがあるかもしれません。しかし、一度はついていってみると得るものがあると思います。また、自分なりに頑張ってついていってみようとするのも良いのではないかと思います。

Oさん ソニー株式会社
この会では、単に「回答を得る」ことではなく、「如何にしてその解答にたどり着いたのか」を「共有する」ことに重きが置かれています。

すなわち、課題を要素に分解し、それらの関係を理解し、結論を導く。そしてそれを順序立てて他者に説明する。
数学であれ国語であれ英語であれ、全ての教科においてこの方法が徹底されているのです。
これによって、「ロジカルに考える」ことを自ずと身に付けることができるだけでなく、あらゆる教科・課題に亘って「考え方」には普遍性があることを実体験として持つことができるようになります。
また、自らの解法をクラスメイト同士で説明し合うことは、学習効果の定着を促し、相互にモチベーションを高める効果が高いことは言うまでもありません。
他者の「考え方」に触れることにより、解けなかった課題のみならず、同じ結論に至った課題でさえ新たな発見を得られます。
繰り返すうち、相手の理解度に応じて説明の仕方を工夫することも身に付き、プレゼンテーションの訓練としても非常に有効です。

お気づきの通り、こういった、ロジカルシンキング、課題解決、プレゼンテーションの力は、大学・社会人になってからも非常に重要なものです。
そして、まだ専門分野を絞らずに広く浅く学習する高校までの期間にこのような方法で学ぶからこそ、その普遍性にも気付きやすく、身に付きやすいのだと思います。
単に知識やテクニックを習得したり、ましてや試験のためのだけの勉強ではなく、まさに将来に向けた基礎訓練の場として機能することが、この会の大きな魅力です。

Tさん  第一東京弁護士会(2006 年登録、2013 年再登録) ニューヨーク州弁護士(2013 年登録)

2004 年 東京大学法学部第一類卒業 2012 年 ヴァンダービルト大学ロースクール卒業(LL.M. in Law & BusinessTrack)                                          

日本でいわゆる4大法律事務所と言われる事務所の一角を占める西村あさひ法律事務所でパートナー(弁護士)をしておりますTと申します。弁護士となって10数年が経ちますが、YN会の主催者である矢野先生、仲尾先生との出会いは高校1年生に遡ります。一足先に両先生にお世話になり、東大文Iに現役合格していた兄の勧めで門をたたくことになりました。当時、両先生は静岡で現在の塾に繋がる実験的なプログラムを行われており、地方の公立進学校に通っていた私が参加できたのは全くの幸運でした。矢野先生が文系科目、仲尾先生が理系科目担当ということでしたが、特に文系科目の最初の科目である英語で1年~3年生が同じ講義を受けるという当時の私からすると常識外れの授業に戸惑った記憶があります。それでも最初に聞かれた質問が、将来何になりたいという質問だったり、逆に何かの折に私の方から先生はどんな社会が良い社会だと思うかという質問をしてみたりしたことを覚えており、将来あるいは社会に繋がる教育というものが強く意識されていたように思います。また、文系志望者にも可能な限り高度な数学まで取り組ませ、文理共にその後必要となる論理的な思考力の基礎トレーニングを積むことができました。

 当会及び当塾の大きなメリットは、特定の志望校合格という短期的な目的の達成に留まらず、進路目標の設定や、志望校合格後、また社会に出た後を見据えた思考力・目標を実現する力を育むことに重きを置いており、またOB/OGを中心として先に社会に出て活躍している方々とのネットワークを利用する機会が実際にいつでも提供され、卒塾後も躓いたときや迷ったときなど必要なときにサポートを得られるということだと思います。これは、マス向けに志望校合格のための受験勉強サポートをビジネスとする大手予備校には本質的に不可能なことであり、先生方がそもそも目指しているところが異なること、またOB/OGや参加者がその目指すところに賛同していることにより可能になっていると理解しています。すなわち、当会及び当塾では日本における真のエリート教育を理想としており、その観点から、前述のような学年の枠や学校教育の「常識」にとらわれず、自主自律的な学習サイクルを身につけることを目標とした、グローバルな視点においてもハイレベルな教育を提供する用意があるということだと思います。

 とはいえ私も、高校時代にはここまでのことは見えておらず、先生方がご用意されていたこのようなキャパシティの何割を利用することができたか、振り返って見ると非常に心許なく、東大文Iに無事に現役合格することができたものの、その後の司法試験受験の際にも先輩や先生方にお手数をおかけすることになってしまいました。もっとも、それも当会及び当塾の卒業後サポートの1つの証左であろうと思いここに恥を忍んで披露させていただいており、その際にも高校時代に教えていただいたことがベースとなって活きたのは間違いありません。また、このような私に、冒頭の仕事が務まっておりますのも、高校時代に両先生にたたき込まれた論理的思考力が基礎にあるということは確信しておりますし、当塾で培われるものは現代知識社会においてどこいっても通用する基礎力であると思います。当会及び当塾の門をたたかれる方には、ここで提供されるキャパシティを今までの誰よりも縦横無尽に使いこなして、我々と一緒に(あるいは我々を踏み越えて)、日本発、世界の舞台でご活躍されることを期待しています。